わが心のフラッシュマンとアンガーマネジメント
- 作者:中島 梓
- メディア: 文庫
おおざっぱな結論
- 『アンガーマネジメント』では、「コアビリーフが脅かされたとき、怒りという感情が生まれる」としているが、『わが心のフラッシュマン』7章で語られているような、物語と関係性の行動モデルとしての「役割」という角度から同じ問題を捉えるはかなり有用かもしれない
それぞれの人が持つ固有の物語
- 人はそれぞれ固有の物語を持っている。現実世界と物語とのずれが小さいと自我が安定する。ずれが大きいと自我が脅かされる
役割という関係モデル
ある人とまた別のある人の持っている物語が矛盾する場合、そこに衝突が発生する。 「どこまで私はあなたの物語を認め許容できるのか、逆にあなたはどこまで私の物語を認め許容できるのか」という争点に基づき、関係性の再構築が行われる。
私たちは「役割」という名前の、その対象とのあるべき関係性のモデル、テンプレを使って他者との関係を営むが、 初対面の人と会う時は、↑の関係性のモデルがまだ確立されていない。それゆえに居心地が悪い。
人は任意の「役割」を元に自分の振る舞いを、それに対する相手のあるべき振る舞いを模倣する。そうやってコミュニケーションが行われることにより、関係モデルはより強固なものになっていき、お互いに相手の立ち振る舞いを予期しやすくなっていく。
↑のような関係性は「距離感」という言葉に置き換えることもできそう
相手がどんな価値観であるか、相手は自分にどうしたいのか、を言葉にしてみてごらん。
たとえば、今、『課長の価値観』『自分の価値観』『田中さんの価値観』を言葉にしたよね。
付き合い方が明確になってきて、距離が取りやすくなった気がしないかい?
逆にそれがわからないと、どの距離で付き合っていいかわからなくなるから、ぎくしゃくしてしまう10年後世界が壊れても、君が生き残るために今、身につけるべきこと 答えのない不安を自信に変える賢者の方法
- 作者:山口 揚平
- 発売日: 2015/07/11
- メディア: 単行本
物語が脅かされるとき、人の防衛本能が発生する
- 人は自分の物語を補強してくれる人を愛し、脅かす人を憎む
- ↑の状況は、『アンガーマネジメント』においてコアビリーフが脅かされる状況とよく似ている