与えられた状況の中でどう生きようとするのか?/死のロングウォーク

バックマン・ブックス〈4〉死のロングウォーク (扶桑社ミステリー)

スティーブン・キング死のロングウォーク』(扶桑社ミステリー)を読了しました。バトルロワイヤルものの古典的な名作との触れ込みで読んだんですが、久しぶりにものすごく没頭して読みました。

ストーリーは単純で「ずっと歩き続けて下さい、立ち止まったら殺されるから気をつけてください、最後に残った一人が優勝です」という死のゲームに参加した少年たちが、ただひたすら歩き、次々と脱落していくという内容。

ゲームの参加者達が圧倒的な絶望の中でどのように生きようとしたのか……?

必死に生きようともがき、ボロボロになった体をひきずり歩き続け、お互いに声を掛け合い、冗談を良い折れた心を立て直そうとし、それでやはり倒れていく。その生き様が読後も心に焼き付いて離れない、そんな作品でした。

感動じゃなくて、なんかもっとやり切れないような強い無常感。
それが読後も離れず、一人でお酒の見たくなるようなそんな作品でした。