小さく始める、影響を考え抜く




グランズウェル ソーシャルテクノロジーによる企業戦略 (Harvard Business School Press) - 伊東 奈美子



『グランズウェル』はSNSwiki、ブログなどのソーシャルテクノロジーが企業のマーケティング活動にどのような影響を与えたのか、そして、そのような新しい事業環境の中で企業がとるべき広報戦略について書かれた本です。


本書の中で、広報戦略を立てる際に留意すべき点について重要な点を4つ書いている項目があるのですが、広報に限らず戦略一般に有効だと思われるポイントが2点ほどあったので記載します。


※残り2点は「高い地位にいる人物を責任者に据える」「テクノロジーとパートナーを慎重に選ぶ」なんですが、これらについては本稿で割愛します。


■1.小さく始める

・時間をかけて戦略を立てても、計画ができる頃には状況が変わっている。だから、スピーディーに大枠だけ定める。


・大枠とは、以下の3点。


 1.まず何をやるのか
 2.成果をどう測定・評価するのか
 3.成功した場合はどう展開するのか


・大枠を決め実行フェーズに入った後は、半年〜一年毎に計画を見直す。


戦略とか今後の計画とかを考える際に、「壮大な計画」をやたら時間をかけて考え、行動に移せないことが多い自分にとって大変参考になった。大枠3点がフレームワークとして機能しているのがよい。ここの3点を抑えつつ、いかに行動に移すのかというのがポイント。


■2.戦略がもたらす影響を考え抜く

・計画を立てるときは、必ず戦略を実施していくことで何がどう変わっていくのか、影響を慎重に考え抜く。


戦略を実行することで起こり得る負の影響やトラブル、問題点などについて、事前に考えておくこと。そして、戦略を実施していくことで自分を取り巻く環境がどう変わっていくのか。本質的に重要なことは何なのか、熟考することで戦略がより優れたものへとブラッシュアップされていくということ。


どちらも戦略を考える際に、本質的な重要な事だと思います。今後の参考としていきたいと思います。