人生=旅と考えてみる

MIT Media Lab の伊藤穰一さんがLinked Inで
共有していた記事がめちゃめちゃおもしろかったです。

下記の記事(英語)なのですが。
Gurus, goals and mindfulness
http://www.linkedin.com/today/post/article/20140921190635-1391-gurus-goals-and-mindfulness

印象的なのは、being Goal Orientedではなくbeing Presentという下記のフレーズで
そうあるべきなんだけどなかなか難しいよね。。と思いながら読んでました。

"the whole point of mindfulness and meditation is being present in the "Now" and NOT being goal oriented, egotistical or focused on the future or the past"

今の自分を振り返ると、忙しい時期だからというのもあるんですが
Goal Orientedの塊みたいな状態で、なんだかなーってかんじですね。
あと人生は journeyという下記のフレーズもとても素晴らしいと思いました。
こんなふうに考えられるようになりたいですね。

" I am very happy with my journey and with relative consistency, each year of my life brings more happiness and becomes more interesting and I thank Timothy for the trajectory correction at a key point in my life."

伊藤穰一さんは自分から見た自由の体現者のような存在で
そのあり方にはとても憧れています。自分が考える素敵な大人の一人です。

◇◇◇

MIT media laboで提唱されている考え方で Lifelong Kindergarten という言葉あるのですが、
これは「一生幼稚園児のように学び続ける!」という
ある種の意思表明のようなものだと思ってます。

私達はある一定の年齢を超えると、あるいは特定の職種で
サラリーマンとしての経験年数が一定ラインを超えると、
「自分はその領域で一定の専門性を獲得したプロである」
と考え、その専門性を維持&飯のタネとして守っていくような
思考になりがちだと思うのですが上記の考え方は真逆で
「一生を通じて初心者(novice)であり続ける」事を求めます。

それはつまり30歳になっても、40歳になっても、50歳になっても
もっと歳をとったとしても、そのような姿勢で何かを学び続けろ
好奇心ドリブンであれ、経験と省察(reflection)のサイクルの中で
洞察を見出す喜びを忘れるなという事だと僕は思っていて、
この言葉について考えるとき、僕はすごくエンパワーされるというか
素敵な幸せのカタチ、joy の prototype を見せてもらったような気になります。

レイチェル・カーソンは『センス・オブ・ワンダー』の中で
好奇心を持ち続ける事の素晴らしさを僕に教えてくれました。

センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダー

そして、そのような姿勢を維持することの難しさを痛感する日々の生活の中で
僕が強く思うのは、ジョブスのいう所の dogma つまり、虚偽問題に
問われずに生きていくのって超難しいな!って事です。


スティーブ・ジョブス スタンフォード大学卒業式辞 日本語字幕版


僕たちは相対の罠に陥りがちです。
なぜなら、自分が平均よりも劣ることが怖いから。
そして未来が持つ不確実性が自分を脅かすと思い込んでいるからです。
だから、平均年収はこれぐらい欲しい、何歳までには結婚していないと
将来が不安だ、日本の年金制度はこれからどうなんだろう?とかとか
色々なことを不満に思ったり不安に思います。
またマスメディアもそれを煽ります。

多くの場合上記の様な危機感はある程度の正しさを持っていて、
上記のような危機感を持って正しく対処をする場合、
その人の人生は割りと無難に上手くいくかもしれません。
(統計で言うと平均値に対しての標準偏差が小さいイメージ)

でも、その代わりにその考え方はあなたを縛ります。
言い換えると、その考え方はあなたの代わりにあなたの目的を設定し、
評価し、ランク付けします。
そのようなあり方はやっぱり不自由だし、
自分の考える自由からはほど遠いなと思います。
でも、何かを否定するなら合わせて代わりに
「こういう風にやりたい!」というビジョンがないと
生産性につながらないので「じゃあ自分はどうしたいのだろう?」
という事をよく考えるのですが、結論として-冒頭に戻るのですが
人生を 旅( journey )として考え、goal なんて無い、
真理( meaning of life)なんて無いと知りつつも
その旅路を楽しむ、そんな生き方ができたら素敵だなーと思います。

デザイン思考で有名なデザインカンパニーIdeo
ティム・ブラウンが書いた『デザイン思考が世界を変える』という
本のあとがきに「あなたの人生を常に未完成のプロトタイプと考える
ことができたら、あなたの人生はきっと楽しくなるよ」みたいな事が
書かれてたのを印象深く覚えてます。

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

デザイン思考が世界を変える (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

あるいは、自分の大好きなリチャードソウルワーマンは
『それは情報ではない』の後書きで、
「デザインの究極の課題はあなたの毎日をデザインすることだと」
と語っています。

re-form.hatenablog.com


色々な国の色々な素敵な人達が語ってる言葉を原動力に
自分も自分の人生を journey として捉えることができたらと思います。
enjoy your jorney ! とかそういう風にカジュアルに言える
おじさんになりたいですねー。今はまだgoal oriented な世界の中で
悪戦苦闘中ですが