清潔であることとは、人生の土台を作ると言うこと
■清潔というコンセプトで豊かな生活を想い描く
僕にとって清潔感を保つとは
「ここが崩れると自信を失う」という境界線。
どれほど賢くて能力があっても、
馴れ合いに塗り込められて清潔感が姿を隠したら
台無しになってしまう−そんな気がしてならないのです。
清潔な土台があってこそ、
心地よい暮らし、良い仕事、新しいアイディアが
生まれるのではないでしょうか。
『今日もていねいに。』松浦弥太郎
「清潔」というコンセプトが著者の価値観を端的に表していて素敵です。自分も見習おうと思い、本書を読んでから、部屋を毎日掃除したり食生活を外食中心から家で食べるように実験的に変えたりしてるんですが良いです。ちょっとした事で生活は良くなるものだな、と再認識してます。
本書が描こうとしているのはQuality of life(豊かな人生)の一つのありかただとお思うんですが、すごいなと思うのは、著者の人生観みたいなものと、実際の生活のブレがすごく少なくてつまり、一貫したコンセプトみたいなものに従って生活を設計できている点です。Life Designというものを考えるにあたっての参考例として印象づけておきたいな、と思います。
- 作者: 松浦弥太郎
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/12/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 9人 クリック: 113回
- この商品を含むブログ (94件) を見る
■今の幸せと未来の幸せ
ちょっと前に読んだ本で、Happierというハーバード大学の心理学者が「幸せって何?」というテーマの本があるんですが、その本の中で著者は「幸せには2種類ある、すなわち現在の幸せ(喜び)と未来の幸せ(意義)だ」と定義づけをした上で、この両方の幸せを満たせるような生き方が幸せな生き方だと結論づけています。
HAPPIER―幸福も成功も手にするシークレット・メソッド ハーバード大学人気No.1講義
- 作者: Tal Ben‐Shahar,タル・ベンシャハー,坂本貢一
- 出版社/メーカー: 幸福の科学出版
- 発売日: 2007/12
- メディア: 単行本
- 購入: 15人 クリック: 123回
- この商品を含むブログ (18件) を見る
現在の幸せとは、要するに感覚的な体感できる気持ちよさの事です。具体的には、美味しいものを食べるとか、友達と楽しい雑談をするとか、映画を見て感動するとか、スポーツに熱中するとか、要するにストレス解消になりうるような楽しい事から得られるs種類の喜びです。
未来の幸せとは、将来なりたいものに近づくために日々努力するとか、自分の理想に近づくべく少しずつレベルアップしていくとか、要するに「自分が価値があると感じることの出来る目標に日々、近づいている」という感覚の事です。頂上を目指して山登りする感覚に近いです。
で、こう書くとわかりやすいと思うんですが、現在の幸せと未来の幸せは、両立しないことが多いです。目標達成ために毎日やりたいことをやらずにがんばるとか、逆に、未来のために毎日を犠牲にするなんて嫌だからそこそこ毎日楽しく生活できればいいとか、そういう状況に陥りがちです。
なので、この相反する2種類の幸せをどうしたら両立させることができるのか?というのが幸福を考える上での基本的な問になり得るというのが、本書の骨子となって、そこを起点に幸福について色々と有益な描写が多いです。よろしければ是非一読下さい。
■今を楽しむ事と未来を見据えると言うこと
で、冒頭の本に話を戻すと、自分がこの本から学びたかったことというのは「未来を目指しながらも、毎日の幸福感を失わないために具体的にどうしたらいいんだろうか?どういう考え方が必要?」ということでそこに対して、清潔なあり方、なぜ食事が重要なのか、自分を取り囲む物や人とどう接するべきなのかということを応えてくれたという意味で本書は自分にとって良書でした。
将来の事を考えすぎて、気がつけば毎日が楽しくないということって以外と多いと思います。そんなあなたに本書をお薦めします。