アニメ『未来日記』

「未来日記」 Blu-ray BOX

こつこつとちょっとずつ、見続けてようやく21話まで見終わりました。
あまねさん、あまねさんがー。。
最後に見る幻視が泣けますよね。。

誰しも、ではないかもですが、
インナーチャイルドというのかな?心象風景として持っている
原初の自分みたいなのと、おとなになって義務の世界で生きる中で
我慢して押し殺してでも生きていかない現状の間にコンフリクトが
発生するというのはふつーの話だとおもうのですが、それをあのように
2者の対話という形で描いた所は素敵だなと思いました。

あまねさんは、生きていくために他者を踏みにじって生きて行かないといけなかったんだけど
そうして生きていたことで自分の手が血に染まってしまった事を誰かのせいにしようと
しなかったんですよね。むしろ、自己責任としてきちんと受け止めて、そこから発生する義務
(=テロリストとして生きる以上は、普通の一般人としての幸福に逃げる権利は無い)から
逃げずに逆にきちんと全うしようとしました。

えっと、マルコもそうなんですが、
大人になるって事は自分の不幸や失敗を誰かのせいにしない。
むしろ積極的に責任を受け入れていく事だとおもうんですよね。
それは「俺がやらなければ誰がやる」って事です。
自己リーダーシップといってもいいのだけど。

そして、あまねさんの場合は、それをきちんとやらざるを得なかったために
徹底的にリアリストにならざるをえなくて、内面は割とウェットな人だとおもうんですが
すれっからしである事を選んで、それ故に幻視に苦しみ続けて、
それでも誰もそれを賞賛しなくても助けてくれなくても
自己の目的にフルコミットし続けて・・・そこまでやって・・・・にも関わらず最後は
あまちゃんで自分の手を汚す覚悟も無いのに不平不満ばかり言って、
自己責任を引き受けようとしないゆっきーの道を開こうとします。

なぜそこまでやるのか?やれてしまうのか?
「もうひとりの自分がそう望んだから」なんですよね。

なんか、見ていてfateのHF編の凛を思い出しました。
情に弱いすれっからしのリアリストっていいですよねー。
ほんとめっちゃ素敵な女性だと思います。


さて、21話終了時点での話の焦点は2つあって
(1)ゆっきーが神になって願うことは明確に実現しちゃ駄目な願いなのだけど
   にも関わらずゆっきーは今のところ上手く行ってしまっている。
   その帳尻をどこで合わせるのか?
   おとなになりたくない、ゆっきーは大人になれるのか?

(2)2期のEDで示唆されているように、由乃の行く末には今の所
   全く救いが見えない。そもそも本質的に何が問題だったのかすら、描かれていない。
   由乃の人生はこのまま沼に沈むように終わっていってしまうのか。
   そして、由乃のゆっきーへの思いは結局、愛(共感可能な感情)なのか
   それとも狂気とか依存の類(共感不可能な感情なのか)なのか?

ですねー。ここまでの描きだと
「心の健全でかつ自己責任を全うする大人が、全く現実を見ていない自分勝手な子供に蹂躙される」
展開がマルコの時、あまねさんの時と続いているので、
ゆっきーがおとなになれる機会が存在し得ないのですがそこがどうなるか。

後は、狂言回しとは言わないか…的な立ち位置にいるあきせ君がどう動くかですよね。
残りの話数も少なくなってきたので大事に見てこうと思います。